このプロジェクトのインスピレーションは、「建築に魂を吹き込む」という詩的なコンセプトから生まれた。その結果、静寂の夜明け、木組みの隙間からこぼれる光、緑豊かな中庭、自然の赤土の小部屋、静かな脇部屋といった、都会の喧騒から離れた空間が生まれた。
この別荘の特徴は、伝統的な手法と要素の本質を洗練し、現代的な手法で新たな遺産を創り出すことにある。素材の選択においても、土地から得られる、または環境に優しい素材を使用し、自然と宇宙をつなぐ家を形作っている。
この別荘は991.74平方メートルの敷地に建てられている。設計チームは、空間のテーマと基本的な要件を満たす明確な計画を立て、開放的で風通しの良い配置を目指した。地下の視聴覚室は、透過性のある吊り下げ式の本棚で書斎から分けられている。一階の高天井のリビングルームには大型のフレンチウィンドウが設けられ、中庭、小部屋、脇部屋の風景を楽しむことができる。
このプロジェクトは2020年10月に始まり、2021年4月に台中で完成した。設計チームは、自然の堅木、赤土、鉱物塗料、鉄工品を主要な建設材料として選び出した。これらの素材は、年月を経て風化しても、その質感は変わらず、自然な変化のテクスチャを引き立てる。
設計チームは、物件の所有者が仏教の信者であり、彼が最も愛する仏教経典からインスピレーションを得た。経典から学び、智慧の言葉を理解し、それをプロジェクトのデザインテキストに変換した。心経から始まり、心経に戻る。その魂が建築に浸透し、場所の精神が確立された。プロジェクトの雰囲気は、仏像が一つもないにもかかわらず、仏性に満ちている。
リビングルーム、縁側、脇部屋のどこにいても、一年中ランドスケープを楽しむことができる。設計チームは、主屋の屋根裏に仏教を祀る家族の間を設けた。堅木のパネルの後ろに設けられた間接照明を利用して、神聖で純粋で静かな状況を静かに生み出した。設計チームは、家具を通じてリビングルームとダイニングルームを丁寧に配置した。赤土の主壁は、対面に設けられた仏教を祀る家族の間と調和している。
このデザインは、2022年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与される。
プロジェクトデザイナー: Kenny Yang
画像クレジット: Image #1: W Design Interior& Archi, 2021
Image #2: W Design Interior& Archi, 2021
Image #3: W Design Interior& Archi, 2021
Image #4: W Design Interior& Archi, 2021
Image #5: W Design Interior& Archi, 2021
プロジェクトチームのメンバー: Kenny Yang
プロジェクト名: Still Promised Land
プロジェクトのクライアント: W Design Interior and Archi